パレオドクター・ヒロのブログ

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『オミクロン変異株はどのようにして調べられているか?〜小学生の素直な疑問』

 

オミクロンが騒がれ出したときに、偽陽性率(感染していないのに陽性と出る)が高いPCR検査でどうやって判断しているのかと不思議に思っていました。

 

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通常のPCR検査で陽性に出たものを片っ端から遺伝子解析(gene sequencing confirmation)をするような手間をかけられるのでしょうか(遺伝子解析は膨大な手間とコストがかかる)?

 

 


世界保健機構(WHO)のサイトによると、オミクロンはスパイクタンパク質を産生する遺伝子(S gene)に多数の変異があるため、従来のPCRではスパイクタンパク質を産生する遺伝子を増幅できない(S gene dropout)。

 


PCRにて、他のウイルスを構成する遺伝子を増幅できて、スパイクタンパク質を産生する遺伝子(S gene)を増幅できない場合をオミクロン疑いとして遺伝子解析にかけるという手順を踏んでいるとしています(『Classification of Omicron (B.1.1.529): SARS-CoV-2 Variant of Concern』WHO, 26 November 2021)。

 

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実際はデルタ株などの変異株も、スパイクタンパク質を産生する遺伝子(S gene)の変異で従来のPCR検査で陽性に出ないことがあります。

 

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新型コロナの目玉は、なんといってもスパイクタンパク質です。

 


このスパイクタンパク質を作る遺伝子を従来のPCRで検索できない場合は、通常はテスト陰性として処理されるはずです。

 

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しかし、2021年は変異型でお祭り騒ぎする予定であったので、スパイクタンパク質を作る遺伝子についてPCR陰性(S gene drop out)の場合は遺伝子解析まで導入しているということです。

 


この方法は、何度も繰り返しますが、膨大な時間、経費およびスタッフ(手技)を要します。

 

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少し難しい話になりましたが、要はオミクロンと診断する検査は非常に手間暇がかかるということだけを押さえておいてください。

 

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特にPCR偽陽性率が高いですから、そのような症例まで逐一遺伝子解析かけていたら、いくら時間とお金があっても足りません。スキルのある検査のスタッフも不足しているでしょう。

 


遺伝子解析のソフトも世界で統一されているのでしょうか?

 

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遺伝子解析の検査の妥当性、信頼性はどうなっているのでしょうか?

 


もっとも、このような時間もコストもかかる検査が主流になることは考えられません。

 

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なぜなら、私たちの税金には限りがあるからです(そしてその税金の大半は権力者に移転しなければならないので、検査ごときに多額のお金を割けない)。

 

 


「オミクロンが急速に拡大している・・・・」

 

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ということは、その急速の増加している数を遺伝子解析までしていることになりますから、どれだけの規模のラボ(検査室)を持っているのか、どれだけのスピードで検査結果が出ているのか不思議で仕方ありません。

 

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オミクロンを含めた変異株を同定したという場合は、PCRの増幅回数、遺伝子解析の結果および検査所の公開などを行なって頂きたいものです。

 


しかし、現代医学がウイルスと騒ぐものは新型コロナ以外にも多数あるのに、なぜ新型コロナだけが、遺伝子解析までして変異型を探さなければならないのか(なぜ麻疹やインフルエンザウイルスでそれをしないのか)不思議で仕方がありません。

 

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専門家とされている人たちに是非ご回答頂きたいと思います(^_−)−☆。