プロバイオ(あるいはプレバイオも)は決してヒトに良い影響を与える訳ではないことをこれまでお伝えしてきました。
またまたプロバイオについてクエッションをつける研究が立て続けに発表されていますのでシェアしたいと思います。
一つ目は、プロバイオを投与したときにそれが実際に私たちの腸に生着するのかという疑問。
最新の研究で、仮にプロバイオを投与しても、それが私たちの腸内に生着するのは少数に過ぎないことが報告されました。ほとんどは、プロバイオは便として排出されるのです。あるいは一時的に生着してもすぐに便に排出されます(Cell, 2018; 174 (6): 1388)。
これまでの研究では、便にプロバイオのバクテリアが認められることをもって、プロバイオが腸内に生着しているとしています。
しかし、便に認められるプロバイオのバクテリアは、腸に生着しないので便に出されているだけなのです(#^.^#)。
これも原因と結果をはき違えていますね。
また抗生物質を投与すると、当然多くの腸内バクテリアが死滅します。
そこで、元の自分の腸内バクテリアを取り戻すためにプロバイオが用いられています。
抗生物質による腸内バランスの変化を元に戻すために自分の便移植を行うと、数日以内に腸内バランスが回復します。
ところが、プロバイオを投与すると数か月もかかり、回復が遅れることが分かりました(Cell, 2018; 174 (6): 1406)。
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現代医療でも下痢症や抗生物質投与時に医薬品のプロバイオを投与することがありますが、これは回復をさらに遅らせる結果になりかねないのですね。
腸内細菌ブームもしっかりと基礎的なサイエンスを勉強すると、その本質が見えてきます(#^.^#)
このあたりは『続・免疫革命』で詳述していきますね(#^.^#)。