パレオドクター・ヒロのブログ

ダイエット:引き締まった心身を創る

『2020年:謹賀新年』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 

 

みなさま、明けましておめでとうございます。

 

 

 

 

 

旧年中は大変お世話になりました。

 

 

 

 

 

 

今年もみなさまにとって気づきの多い素晴らしい一年になるように祈念しております。

 

 

 

 

 

 

2020年 元旦 崎谷博征

 

 

 

『低脂肪牛乳で痩せるのか?』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 

 

 

皆さんは、スーパーで並んでいる“牛乳”が加工品であることをご存知でしょうか?

 

 




牛さんから搾乳したものを「生乳」といいます。

 

 

 

 

 

この生乳を加工したものが牛乳としてマーケットに出回っているのです。

 

 

 

 

さて、その加工品である牛乳の中でも、近年よく見かけるようになったものが「低脂肪牛乳(reduced fat milk)」。

 

 

 

 

 

私も当初は、脂肪を低減した牛乳の方が、脂肪がなくて良いのではないかと思っていました(^_−)−☆。

 

 

 

 

 

ところが・・・・・

 

 

 

 

 

最新の疫学研究では、低脂肪牛乳より全乳(普通の加工牛乳)の方が、より体重が増えない、つまりダイエット効果があることが報告されました(Am J Clin Nutr. 2019 Dec 18. pii: nqz276)。

 

 

 

 

 

 

この研究ではその理由は不明ということでしたが・・・・

 

 

 

 

 

 

 

元々の生乳では、ダイエット効果があることを「ミネラル総集編」でお伝えしてきました(TUEET基礎医学でも詳述しています)。

 

 

 

 

 

 

それではなぜ太る原因である“脂肪”を除去したミルク(低脂肪牛乳)の方が、逆に太るのでしょうか?

 

 

ここにはあるカラクリがあります。

 

 

牛乳は原材料が生乳 100%、無脂肪入固形物 8% 以上、乳脂肪分が 3% 以上のものと定義されています。

 

 

 

 

 

一方の低脂肪牛乳。

 

 




乳脂肪分は 0.5% 以上 1.5% 以下であると定められています(ちなみに、乳脂肪分が 0.5% 未満のものは無脂肪牛乳と分類される)。





低脂肪牛乳は、この乳脂肪を減らす過程で奪われた栄養素を補給するために「脱脂粉乳(だっしふんにゅう:powdered milk)」が添加されているのです。

 

 

 

 

 

 

日本は戦後の食糧難で、1949年から1964年にかけて、脱脂粉乳の食糧援助をユニセフ(UNISEF)受けました。これは米国で余った賞味期限切れのものでした(この事実を知っただけでも、国際機関というところがどのような場所なのかが分かりますね)。

 

 

 

 

 

 

拙著『プーファフリーであなたはよみがえる』にも書きましたが、この期限切れの脱脂粉乳は、当時の学童時には口に入れるのが大半な代物でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とにかく酸化して臭いのです。

 

 

 

 

 

 

 

ミルクにも少量はプーファが入っています。これがミルクを高温でパウダーにするときや倉庫に高い温度で置いていると、脂質過酸化反応が進んでアルデヒドが形成されるのです。

 

 

 

 

 

そしてミルクのタンパク質(アミノ酸)と反応して終末脂質過酸化物(ALEs)を脱脂粉乳内に形成します。

 

 

 

 

 

また、ミルクには乳糖(lactose)があるので、脱脂粉乳を作る過程で大量の終末糖化産物(AGEs)も形成されます(Crit Rev Food Sci Nutr. 2004;44(5):297-322)。

 

 

 

 

つまり、低脂肪牛乳には、アルデヒド、終末脂質過酸化物(ALEs)、終末糖化産物(AGEs)が含まれているのです。

 

 

 

 

 

これでは、低脂肪牛乳を摂取すると、炎症が引き起こされるために、牛乳のダイエット効果が相殺されてしまうのは無理ありません。

 




ちなみに、これは筋トレ界のプロテインパウダー(whey powder)も同じ問題を抱えています。

 

 

 



やはり、野菜以外はより加工度の少ないものを食べるのが基本ですね(^_−)−☆。

 

 

 

 




 


今年も一年皆さまに大変お世話になりました。

 




来年もみなさまの心身の健康と日本と日本人の復興を祈念しております。

 

 

 


良いお年をお迎えください。

 

『本物のハチミツを見分ける方法』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 



ハチミツが、単なる嗜好品ではなく、様々な病態の治療物質として古来より使用されてきたことをお伝えしてきました。

 

 

 

 

しかし、現代のマーケットに出回っているハチミツは、残念ながら食品の中で3番目に混ぜ物が多い食品になっています。

 

 

 

 

拙著『自然治癒はハチミツから』にも述べたように、コーンシロップ、小麦やイモのでんぷんから作った糖を混ぜ込んでいます。

 

 

 

 

 

 

特に中国産は世界でも有名な偽ハチミツ産生天国です。

 

 

 

 

 

私たちが買ってきたハチミツは果たし本物なのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

京都産業大学が、人工的に作られた偽ハチミツを見破る方法を開発したという記事がすでに掲載されていました(朝日新聞デジタル2019年5月16日)。

 

 

 

 

 

本物のハチミツには、ミツバチのDNAが含まれていることを利用して、そのDNAを検出できるかどうかで、偽ハチミツを見分けると言います。

 

 

 

 

しかし、それでは本物のハチミツが少しでも混じっていれば、混ぜ物しても、偽ハチミツにミツバチのDNAが検出されることがあり得ます。

 

 




実際は、混ぜ物をする相手も研究が進んでいるので、簡単に見破る方法はありません。

 

 

 

 

 

拙著でも書きましたが、炭素同位体分析、近赤外線分光分析、イオン移動度分光分析、示差走査熱量測定など様々な方法を組み合わせることで初めて偽ハチミツ(シロップハチミツ)を同定することができます。

 

 

 

 

 

実際的な問題として、こんなコストと時間を費やす様な検査に一々出す訳にはいきません。

 

 

したがって、やはり一番簡易で信頼の置ける偽ハチミツ判定法は、私たちの味覚や後味です(^_−)−☆。

 

 

 




味覚をうまく騙せたとしても、混ぜ物をしているハチミツは、必ず口や喉に味がしつこく残ります。

 

 

 

 

 

これはピュアなハチミツをたくさん経験しないと、身につかない判定法ですが、一番信頼が置ける方法なのです。

 

 

 





ある酪農のプロから教えて頂いた貴重な話があります。

 

 

 

 

 

牛乳を飲んだだけで、その乳牛がどの様な草や飼料を食べているのかが判断つくのだそうです。

 

 

 

 

 

現代社会はハチミツに限らず、偽食品がマーケットを支配しています。

 

 

 

 

 

これらの加工食品は、必ず長期的に糖のエネルギー代謝をブロックして、癌などの慢性疾患を引き起こします。

 

 

 

 

 

したがって、小さい時からピュアの食べ物をしっかり味わっておくことが本当の“食育”なのです。

 

 

 

 

 

もちろん成人になってからでも遅くはありません。

 

 

 




ご自分はもとより、ご家族を守るためにも、自分の感覚を普段から鍛えておきましょう(^_−)−☆。

 

 





 

『愛情ホルモン“オキシトシン”??』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 

 

 

皆さんは、愛情ホルモンあるいは絆(きずな)ホルモンと呼ばれているホルモンをご存知でしょうか?

 

 

 

 

 

オキシトシン(oxytocin)と呼ばれている脳下垂体ホルモンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

このホルモンは、乳汁分泌や子宮収縮あるいは排尿を止める作用を持っています。

 

 

 

 

 

 

 

妊娠が継続できない根本原因はストレスにありますが、ストレスによってオキシトシンが放出されることで、中絶します。

 

 

 

 

 

また、ストレスがかかると排尿を止めます。この時に、脳から放出されているのが、抗利尿ホルモン(ADH)と呼ばれるホルモンで、オキシトシンとほぼ同じ構造をしています。

 

 

 

 

 

さて、この様にストレスと関連しているはずのオキシトシンですが、なぜか現代医学やポップカルチャーでは、愛情あるいは絆ホルモンと呼ばれています。

 

 

 

 

 

これはあるネズミに実験の結果解釈の過ちから発生したのですが・・・・

 

 

 

 

 

 

そこから、以前にもお伝えした様に、オキシトシンのスプレーなどがマーケットに溢れる始末まで発展しました。

 

 

 

 

 

これは、相手の好感を得る目的で、オキシトシンを相手に吸わせるものです。

 

 

 

 

 

最近はあまりこの話題を聞かなくなりましたが、その後どうなっているのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

さて、最新の研究で、オキシトシンは紛れもないストレス物質であることが報告されています(Med Hypotheses. 2019 Dec;133:109394)。

 

 

 

 

 

 

オキシトシンの投与によって、ストレスホルモンのコルチゾールおよび血圧が上昇することが確認されたのです。

 

 

 

 

 

 

これでは、オキシトシンを吸わせた相手に、逆に警戒されることになるはずです(^_−)−☆。

 

 

 

 

 

 

なお、糖のエネルギー代謝が回っていれば、オキシトシンを速やかに分解して、オキシトシンが引き起こすストレス作用を打ち消すことができますのでご安心を。

『重金属のダメージにはコラーゲンが最適!』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 

 

重金属と聞くと、何か塊の固体のイメージがないでしょうか?

 

 

 

 

重金属には、最もポピュラーな鉄を始め、水銀、カドミウムなどがあります。

 

 

 

 

 

重金属には分類されませんが、生命体にとって危険なアルミニウムという金属もあります。

 

 

 

 

 

 

 

これらの重金属は、かつては水俣病イタイイタイ病、森永ヒ素ミルク事件など数々の公害をもたらしてきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、現在これらの重金属汚染が、私たちの飲料水、食品から日常生活用品に至るまで広く拡大しています。

 

 

 

 

 

 

水銀などは大気中にも舞っていますが、放射性物質と同じく目に見える訳ではないので、意識できません。

 

 

 

 

 

そして、私たちはこれらの重金属が一旦体内に入ると、それを排出するのが非常に苦手なのです。

 

 

 

 

 

 

これらの重金属が私たちの体内で引き起こす健康被害を健康パラダイムシフトシリーズ(TUEET基礎医学でもお伝えしていきます(^_−)−☆)でお伝えしてきました。

 

 

 

 

 

私たちは、重金属という毒を肝臓に集めて、デトックスしようとします。

 

 

 

 

 

 

ところがその毒性が強力なために、肝臓自体の細胞が死滅していきます(肝臓障害)。

 

 

 

 

 

 

その重金属、特に鉄と水銀の肝臓障害に対してグリシンアミノ酸)が非常に有効であることが報告されています(Amino Acids. 2012 May;42(5):1669-83)(Free Radic Res. 2012 Oct;46(10):1296-307)。

 

 

 

 

 

グリシンは以前にもお伝えしたように、抗がん作用も持ち合わせています。

 

 

 

 

 

グリシンはコラーゲンの主成分です。

 

 

 

 

原始人食(アップデート版)で、肉よりもコラーゲンをタンパク質源として推奨している理由の一つがグリシンの多大な健康増進効果なのです(^_−)−☆。

 

『マスコミも顔負けの医学論文スピン!』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 

 

芸能人やスポーツ選手の結婚、離婚騒動や薬物使用、桜を見る会・・・。

 

 

 

 

 

 

みなさんもすでにご存知のように、これらは全て「spin(スピン)」と言われる目くらましです。

 

 

 

 

 

この「spin(スピン)」という言葉。

 

 

 

 

 

元々は、「印象操作」という意味です。

 

 

 

 

 

みなさんの頭に残る記憶を操作するという意味が「spin(スピン)」には込められています。

 

 

 

 

 

 

 

さて、医学論文にもたくさん「spin(スピン)」が行われていることをご存知でしょうか?

 

 

 

 

 

 

私がプーファ、特にオメガ3、エストロゲンセロトニンや医薬品の論文でよく見かけたスピンは、実験結果と結論が逆になっているものです。

 

 

 

 

 

 

結論や論文の要約(abstract)だけを読むと、完全に見誤ってしまいます。結論には、実験結果という客観的なデータの解釈で、多分に主観(研究の資金提供者の(^_−)−☆)が入るからです。

 

 

 

 

 

過去の医学論文における様々なスピンを調査した研究では、システマティックレビュー論文26%に対して試験論文では56%にスピンが認められることが報告されています(PLoS Biol2017;15:e2002173)。

 

 

 

 

 

調べた範囲だけでも、薬剤の試験論文などでは半数以上がスピンなのです・・・・・・

 

 

 

 

 

さらに・・・・・

 

 

 

 

 

 

今回、そのスピンを調べた研究そのものにもスピンがないかを調べた最新の調査結果が報告されていました(BMJ 2019;367:l6202)。

 

 

 

 

 

この研究では、まず以下のようにスピンの定義がきちんとなされています。

 

 

 

 

 

(1)研究結果の表現や解釈をゆがめた報告や、まぎらわしい解釈を創作している

(2)結果と解釈が一致しておらず、解釈では良好であると示されているがデータや結果が伴っていない

(3)因果関係を試験デザインから導き出せない(疫学調査

(4)結果の過剰解釈や不適切な外挿が認められる

 

 

 

 

 

さて、その結果は・・・・・

 

 

 

 

 

35のスピン研究のうち、スピンが認められたのは5件(14%)という結果でした。

 

 

 

 

 

OMG!

 

 

 



少数とはいえ、スピンを調べた研究そのものにスピンがあることが発覚したのです。

 

 

 

 

 

これは、現実社会そのものを反映しているように思えてなりません。

 

 

 

 

 

 

特に「嘘は泥棒の始まり」とする日本の昔の風習は、世界でも絶滅危惧種です。

 

 

 

 

 

世界のほとんどは、残念ながら「生きている以外は全部嘘」「朝から晩まで嘘を吐く」「息を吐くように嘘を吐く」と言った行動習慣(エートス)がメジャーになっています(あれ、日本にも同じような人が目立つ??)。

 

 

 

 

 

 

それはさておき、医学研究というのは、基礎のサイエンスを積み重ねたところに新たな発見があるものです。

 

 

一回の研究論文のスピンごときでは、びくりともしない基礎の土台があるからこそ、すぐにスピンが見抜けるようになります。

 

 

「新しい研究で・・・・という新事実が発見されました!」というようなマスコミの垂れ流し報道にすぐに食らいつくのではなく、基礎のサイエンスをしっかりと積み上げていきましょう(^_−)−☆。

 

 

『リンパ球減少は死亡リスクの指標!』

心身のダイエットパーソナルコーチのパレオドクタ—崎谷です。

 

 

 

みなさんは、血液検査でリンパ球の項目をご覧になったことがあるでしょうか?

 

 

 

 

 

リンパ球には、B細胞、T細胞、そしてナチュラルキラー細胞があります。

 

 

 

 

リンパ球の著明な上昇は、リンパ種を疑いますが、それ以外の上昇ではストレス反応を考えます。

 

 

 

 

 

それよりも深刻なのは、逆にリンパ球が低下している場合です。

 

 

 

 

 

 

私は、15年ほど前に、歯科治療で一気にアマルガムを除去した時に、原因不明の高熱が2週間続いた経験をしました。

 

 

 

 

 

この時に、血液検査では白血球とともにリンパ球が著明に低下していました。

 

 

 

 

 

 

私が受診した大病院の内科医も、原因不明(いくつかのウイルス抗体が上昇していたのみ)ということでお手上げでした・・・・・

 

 

 

 

 

意識が次第に遠のき、「これが死ぬということなのか」と実感しました。

 

 

 

 

 

あれだけプーファ,エストロゲンおよび放射線(職業被曝)まみれだったのに、よく生き返ったと思います(当時は、治療として自分の開発したコラーゲンドリンクを飲んだだけでした。)

 

 

 

 

 

さて、最新の研究では、そのリンパ球の減少が死亡リスクの上昇と関連していることが報告されていました(JAMA Netw Open. 2019 Dec 2;2(12):e191652)。

 

 

 

 




男女3万1,178人のデータを後ろ向きに解析した疫学調査で、対象者の年齢中央値は45歳(30~63歳)。

 

 

 

 

 

赤血球の造血能の低下や炎症レベル(CRP)の上昇がある場合には、さらに死亡率リスクは三倍に跳ね上がる結果でした。

 

 

 

 

 

リンパ球の減少は、胸腺という形態形成維持の要の臓器にダメージがあるというサインです。

 

 

 

 

過去にもがん、糖質制限などコルチゾールが高くなる食事、アルコール中毒、薬剤(ステロイド抗がん剤、ピル、モルヒネなど)、重症感染症、自己免疫疾患などで胸腺がダメージを受けて、リンパ球が減少することが報告されています(PLoS Med. 2018 Nov; 15(11): e1002685)。

 

 

 

 

 

その他、拙著『新・免疫革命』に詳述したように、プーファや大豆を過剰摂取した場合などエストロゲン過剰でも胸腺はダメージを受けてリンパ球が減少します(Am J Reprod Immunol. 1996 Nov;36(5):269-77)(Am J Reprod Immunol. 1997 May;37(5):384-90)(Dev Comp Immunol. 1988 Spring;12(2):375-83.)。

 

 

 

 

 

ケイ素(silica, SiO2)も リンパ球減少の原因物質として報告されています(Clin Exp Immunol. 2001 Dec;126(3):540-4)。

 

 

 

 

 

リンパ球の減少および機能低下は、ダイレクトに胸腺機能の低下を意味しています。

 

 

 

 

 

この胸腺機能は甲状腺機能と密接に関係があり、生理学的年齢(加齢)とも関係しています(拙著『新・免疫革命』)。

 

 

 

 

 

血液検査では、あまり有意義な指標がありませんが、リンパ球が著明に減少している場合はレッド・フラッグです。