平均77歳(93歳も含まれている)の男性高齢者を対象とした興味深い臨床試験があります。
80歳近くもなれば、少し動くのにも苦労し、新しいことに対することだけでなく、楽しみがあったことに対しても興味を失う・・・・はずです。
しかし・・・・・・
この臨床試験では、保護ホルモン(糖のエネルギー代謝を回すホルモン)とお伝えしているジヒドロテストステロン(DHT , dihydrotestosterone) を高齢者に投与しています(Metabolism in the aged: the effect of stanolone on the retention of nitrogen, potassium, phosphorus, and calcium and on the urinary excretion of 17-keto, 11-oxy, and 17-hydroxy steroids in eight elderly men on high and low protein diets. J Gerontol. 1955 Jul;10(3):268-87.)。
その結果、十分なタンパク質量のある食事では、タンパク質同化(尿素やリンなどが同化に使用)、つまり筋肉(筋肉内のタンパク質)合成が高まりした。
「加齢とともに肉などのタンパク質は要らなくなる」という通説がリアルサイエンスでない理由は、このように糖のエネルギー代謝が高い場合は、タンパク質の供給によって、高齢者でも筋肉合成が高まるからです。
糖のエネルギー代謝が高くなると、それに伴って必要(組織・細胞の新生と再生)とされる栄養素が増えるため、食事量も多くなります。
そして全員快活になっていきました。
さらに、これらの高齢者には顕著な変化が認められました。
異性に対する執着心が高くなったのです(入所先の看護師さんを追いかけました)。
中には異性をめぐって嫉妬心を顕にする高齢者も出たようです。
これは、糖のエネルギー代謝が回ると、ドーパミンが増えて新奇なものに対する興味が湧くからです。
したがって、食欲はある程度性欲とリンクしているは間違いありません。
糖のエネルギー代謝が高まった場合の性欲は、動物にも認められる正常のものであり、現代に蔓延しているエストロゲン、セロトニン過剰(=ストレス過多)による性倒錯の異常な性欲とは全く異なるものであることを明記しておきます(^_−)−☆。
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