昨日、ハチミツのプロフェッショナルであり、自然療法家のバニラ先生が砂糖と虫歯に関する記事を挙げておられました。
砂糖と虫歯は直接の関係はありません。2年前に名古屋とシンガポールで虫歯の本当の原因について講義いたしました。
これもいつか著作にしないといけませんね(^○^)。
タイトルは『虫歯は“砂糖”で治る』にしたらびっくりするかな。。。。いや歯医者さんの批判の嵐に巻き込まれるでしょう(^○^)。
さて、今回はその砂糖に関する話題。
みなさん、プラセボという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
有効成分の入っていない気休めの薬というと分かり易いでしょうか。
私はよくこのプラセボを使っていました。
とくに慢性的に強い不眠や痛みを訴える人に対しては効果てきめんでした。
医療の現場で私が処方したプラセボは乳糖でした。砂糖は医薬品でないので、仕方なく乳糖を使用していました。
乳糖でも、「これが最新の最も効果のあると言われている睡眠薬 or
痛み止め」ですといって渡すと・・・・・
「先生、おかげで昨夜はぐっすり眠れました!」という方も多かったのです(*^。^*)。
もちろん、乳糖がまったく効果がなく、医薬品を与えると効果が認められる人もいました。
ただし、乳糖は多くの日本人においては、分解できずに腸内バクテリアを増やす原因になるので、過剰投与は禁物です。
さて、今回慢性の腰痛を訴える129人(最終的には半数になった)を3つのグループに分けて15カ月の経過と結果を解析した研究が発表されています(Nature Communications, 2018; 9 (1) )。
一つは無治療(何も与えない)のグループ。
二つ目は、乳糖を痛み止めとして与えるプラセボのグループ。
三つ目は痛み止め(消炎鎮痛剤)の医薬品を与えるグループ。
さあ、その結果はどうなったでしょうか?
な~んと痛みが軽減した効果は、この乳糖と医薬品を与えたグループでまったく同じでした(*^。^*)。
そして乳糖が効いた人たちの特徴。
それは簡単に言うと「痛みに弱い人」です(^○^)。
このタイプは感覚刺激や周囲の環境変化に敏感で、自意識が強い傾向にあります。
脳の検査では、感情・情緒あるいは感覚のセンターが右脳の方が左の脳より大きいことが分かっています。
砂糖玉が効く人は、より感覚に鋭敏なのです(実際に砂糖玉に反応しなかった人より右脳の感覚野が大きい)。
実はこれは私からすると当然の結果です。
『糖尿病は“砂糖”で治す』で書きましたが、砂糖(ブドウ糖、果糖)は最大のストレス軽減物質だからです!(^^)!。
本当の痛みは障害部位からのシグナルが脳に送られてきます。しかし、これに「痛い」という自分の情緒が重なってさらに実際の“痛み”の感覚が増幅します。
このストレスを砂糖は解消してくれるのです。
そして何よりも医薬品のような長期的に起こる複雑な副作用の心配がありません(^○^)。
この研究では、これから「砂糖玉が医薬品だよ」という嘘をつくのではなく、きちんと「痛みを感じる脳に効果がある」といって砂糖玉を処方すべきと主張しています(素晴らしい!)。
また、最近の新薬の臨床試験では、砂糖玉を与えるようなプラセボのグループと比較しないものが増えていることに警鐘を鳴らしています(これも素晴らしい!)。
日本人の場合は乳糖よりも砂糖、ハチミツがよいでしょう。
『慢性の痛みは“砂糖”で治る』でした!(^^)!。